「続く人」というと、常に頑張っているイメージがあるのですが、実はそうではありません。
むしろ、上手に力を抜いてさぼっています。
つまり、エネルギーの使い方にメリハリをつけているのです。
フルマラソンにたとえるとわかりやすいのですが、完走というゴールを達成するためには、ペース配分を考えることが重要になってきます。
「早くゴールしたいから」といって、スタートから100メートル走のペースで全力疾走していたら、完走はおぼつかないのでしょう。
完走という結果を出すためには「序盤は押さえてから走る」「ラストスパートは最後の5キロから」といったように、緩急をつけることが大切です。
これと同じように、物事を続けるためには力を入れるポイントと、力を抜くポイントを意識することが重要です。
一方で「続かない人」ほど「一つ一つの行動を全力でやらなければならない」という意識を持っていることが多いのです。
ですので、ゴールが先にあるのに全力疾走してしまい、道半ばで力尽きてしまうわけです。
そこで覚えておいてほしいのは、習慣が定着するまでの期間を意識する事。
そしてエネルギーの配分を考えることです。
その為には「定着するまでの期間」と「定着するまでのフェーズ」という2つのポイントを抑えなければいけません。
まずは、習慣が「定着するまでの期間」です。
どんな行動を習慣化するかによって、「定着するまでの期間」は変わります。
「行動習慣」読書、学習、節約などは定着までに1か月
「身体習慣」早起き、運動、ダイエットなど体に関わる習慣は定着までに3か月
ここを理解せずに「読書も早起きも同じ」と捉えてしまうと、力を入れるポイントが分かりづらくなり、失敗してしまうのです。
次に「定着までのフェーズ」です。
資格取得、読書、片付け等、1か月で定着する「行動習慣」は次の3つのフェーズに分かれます。
1周目:反発期 小さく徐々に力を入れて行動をゼロにしない 30%
2週目~3週目:不安定期 仕組化に力を注ぐ 80%
4週目:倦怠期 定着してきた行動をキープするために力を入れる 60%
早起き、運動、ダイエット等、3か月かけて身につける「身体習慣」は4つのフェーズです。
1~3週目:反発期 小さく徐々に力を入れて行動をゼロにしない 30%
4~7週目:不安定期 仕組化に力を注ぐ 80%
8~10週目:安定期 安定したペースになってくるため、力みすぎない 40%
11~13週目:倦怠期 定着してきた行動をキープするために力を入れる 60%
フェーズごとに力の入れ方が異なるため、方針や対策も変わります。
特に最初が肝心で、習慣をスタートして1週間で挫折する人の確率は42%と言われます。
実に半数近くが最初の1週間で挫折してしまうのです。
なので、最初の1週間はとにかく焦らずに、行動をゼロにしないことを。
車のエンジンを温めるようにスタートするのです。
私も早起きを習慣化しようとしていたときは、毎日どんなに遅くても5時の起きる状態を目指していました。
ですがそんなことが続くわけもないですよね。
最初の3日くらいは気合で何とかなりますが、3か月これを続けることは難しいと思います。
最初から頑張りすぎて続かなくなってしまうのなら「毎回、完璧に頑張らなければならない」という思い込みを捨てましょう。
目的は完璧に続けることではありません。
メリハリを意識して、柔軟性をもって続けることが大事なのです。
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