やめられない人は「絶対やめる!!」宣言をする傾向にあります。
「もう絶対にやらされ仕事なんてしない」
「絶対にメール返信を先延ばしにしない」
「絶対にたばこは吸わない」
「今後お酒は一滴も飲まない」
「絶対間食しない」
「絶対夜更かしはしない」
といった感じです。
でも、やめようと思えば思うほど、やめられなかった経験はありませんか?
というのも、「脳は否定を理解できない」ので「絶対やめる」と思えば思うほど、かえってその行動を意識してしまうのです。
では一つ実験してみましょう。
次の文章を読んでみてください。
「黄金のスマホを想像しないでください」
皆さんはいま、何を思い浮かべましたか?
この文章を読んだ瞬間に、黄金のスマホが勝手に頭の中に浮かんできたのではないでしょうか?
つまり、「今日こそ、やめよう」「絶対やめる」と思うたびに、脳は「やめたいことをしている自分自身」をイメージしてしまうのです。
すると、脳は自動的に「やめたいことを続ける」方向へ動いてしまいます。
もしかしたら、「重要と思わなければ、やめると決意しなければ、やめられるわけがない」
「大切なのは、決断すること」
「やめると決めることが、やめるために不可欠の要素だ」などと思う方がいると思います。
でも決意だけできっぱりやめられるのは意志の強靭なごく一部の人だけです。
「お酒をやめる」と宣言した当日から、飲んでしまった。
そんな時は、「宣言した当日から飲んでしまって、情けない」という自己嫌悪や、「あーまた飲んでしまった。三日坊主にすらなれなかった」という挫折感を覚えます。
するとおいしいはずのビールがおいしく感じられず、リフレッシュや気晴らしのための1杯で、逆にストレスをため込んでしまうこともあります。
その結果、ストレスを軽減するためにますます抑えを飲むのがやめられないという、負のスパイラルにはまってしまうこともあるのです。
以前にもお話したかもしれませんが、「それをやめて、どうなりたいのか」をイメージします。
お酒をやめたいのであれば、「健康、朝のさわやかな目覚め、すっきりとしたおなか、深い眠り」といった、お酒をやめることで得られるいい状態をイメージすればいいのです。
夜更かしをやめたいのであれば、「目覚ましなしで起きる爽快な朝、気持ちいい朝の散歩、朝食後のくつろぎの時間、穏やかな気持ちで家族と接しているシーン、仕事でトラブルがあっても落ち着いて対処できている自分」といった、夜更かしをやめた先のことをイメージすればいいのです。
やめたいことをやめるには、やめた後のいい影響をイメージしましょう。
それをやめるとどうなりますか?
健康状態や、精神状態に、どんないい影響が出るでしょうか?
先のことを考えれば、やめたいことも簡単にやめられるかもしれません。
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