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大げさな「悲しみ」の目的は「怒り」と同じである。
そう聞くと、すぐには納得できないかもしれません。
ですが、アドラーは、両者の目的は支配である、といっています。
アドラーは「涙」を「水の力」と呼びました。
そして、涙に代表される弱さを「弱さは強さである」といいました。
涙を流す弱者を攻撃することはできません。
その主張を受け入れるしかない。
弱さは相手を支配する最強の武器になり得るのです。
またアドラーは、「悲しみは過度に誇張されると、周りの人に対する何か敵対的なもの、有害なものを含んでいる」といいました。
心の中に敵対的感情を持っており、告発者、裁判官として相手の罪を裁く意図がある「人と人とを引き離す感情」であるというのです。
誇張された悲しみは「援助と慰めと親切を引きだす」ことができます。
無意識にこの感情を都合よく使っている人がいるかもしれません。
もちろんここでいったような悪意は一切なく、純粋に悲しむこともあるでしょう。
しかし、それが頻繁に激情をもって利用されているならば、そこに敵対的なものが隠されている、と考えられます。
自分を冷静な目でチェックしましょう。
人と人とを引き離す感情を多用する人が、幸福になれることはないです。
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